【インターネットの次に来るもの】イノベーションは簡単に作れる あなたの目の前の”それ”が知能を持ったらどうなるか想像してみて
食品商社営業>ニュースサイト編集>スマホゲーム開発・運用>ネット広告設計
と、いろんなことをやってきました。
最初の食品商社はさておいて、ニュースサイト、スマホゲー、ネット広告ってのはいかにもイマドキでイケイケな仕事のように思えますが、実際に携わってみるとそうでもないのです。
なぜなら、これらの領域ではすでに成功を収めている一握りのイノベーティブなプレイヤーが君臨しているから。
「じゃあ君臨してる側はウハウハやろ」と思うかもしれませんが、これもそうでもない。
なぜなら、君臨しているプレイヤー同士で激しくシェアの奪い合いをしているし、超有能な後発プレイヤーの突き上げも常に発生しているから。
常世で言われるイケイケ企業も、プレッシャーを感じてワキにいや〜な汗をかきながらイノベーションをひねり出しているんです。
イノベーションはPC越しに作るものじゃない
僕も何年かIT業界で仕事をしてきて、LINEとかAbemaTVみたいなイノベーティブはプロダクトが生まれるところを中の人として体験してきました。
人間は体験したことを信じてしまいがちなので、イノベーションといえばPCかスマホっしょ!みたいな思い違いをしてしまうこともあります。
でもそんなことは誰が決めたわけでもないんです。僕の大好きな本、インターネットの次に来るもの 未来を決める12の法則(著 ケヴィン・ケリー)の第2章「COGNIFYING(認知化する)」にはこう書いてあります。
まず起こる変化といえば、何の知能もないモノがちょっとスマートになるだけだ。現在あるどんなプロセスにでも、ほんのちょっと有能な知能を組み込んでやるだけで、まるで違うレベルの動きをするようになる。動きのないものを認知化することで得られる利点は、産業革命の何百倍もの規模で我々の生活に破壊的変革をもたらすだろう。
要するに、あなたの目の前にある何の知能も持たない”それ”には産業革命をはるかに上回るイノベーションの可能性がある。ということです。
毎日PCばかりをにらみつけてイノベーションをひねり出そうとしていること自体が間違っていたかもしれないし、頭が硬くなっているサインかもしれない。
あなたの靴に知能があったら?
本当に何でもいいので、身のまわりにあるモノに知能が備わったらどうなるか想像してみましょう。想像するだけでむちゃくちゃ楽しいです。
もし、今あなたが履いている靴が知能を持ったら、あなたにどんな事をフィードバックしてくれるんでしょう。
「今日は何キロ歩きました」「何カロリー消費しました」「そろそろソールを交換してください」「実はあなたは扁平足です」「実はあなたの脚の筋力は長距離ランナーの選手並です」「これ以上運動すると怪我をします」
いくらでも思いつくし、これが商品化されたら絶対に需要がありますよね。
「何の知能もないモノに知能を与える」これだけのヒントで簡単に靴にイノベーションを起こすアイデアを発想することができました。
でも、著者のケヴィン・ケリーが重要だと言っているのは実はここからが本番です。
すでに始まっているCOGNIFYING
靴にイノベーションを起こすことはできましたが、この靴はまだスタンドアロン(ネットワークにつながっていない)です。
もしこの靴がネットワークにつながったらどうなるのか…
著者のケヴィン・ケリーはこのようにも語っています。
ネットワーク自体がコグニファイしていき、いつまでも改良され続けるという不思議な存在になっていくのだ。スタンドアロンの人工的な知性は、ネットワークのない遠隔の地を移動するためにしょうがなくハンデを負ったものと見なされるようになるだろう。
そう、知能を持った靴がネットワークにつながれば、その機能はいつまでもアップデートされ続けるんです。知能同士が認知しあって改良され続けるのがCOGNIFYINGの世界。
この流れはすでに始まっていて、ハードウェアベンチャーのCerevoという会社が発売しているORBITRECはまさに自転車にイノベーションを起こしたサービスです。
仕組み自体は自転車にセンサーを仕込んで、センサーが感知した情報をアプリ経由でユーザーに知らせるというシンプルなものです。
ORBITRECは可視化したデータをもとに、あなたにライディングの改善案を提示してくれます。まさに自転車に知能が備わったと言えますよね。
さらに、アプリと連携しているのでスタンドアロンではなく、ネットワーク化して改良され続けるポテンシャルも持っています。
発想方法を見直すべき
僕もこの本を読むまで、今後はそう簡単にの世の中にイノベーションは起きないだろうと思ってましたが、逆ですね。誰でもイノベーションを発想できる。
そして発想の脳みそが凝り固まってしまうと、近い未来に必ずやって来るイノベーションの大量発生に乗り遅れちゃいますね。
発想のトレーニングのためにも、基礎としてインターネットの次に来るもの 未来を決める12の法則を読んでおくのが本当にオススメです。
我が家の座椅子に知能を仕込んで手を使わずにポテチ食えるようにして〜な〜(雑なオチ