ニコニコ動画のゲーム実況主はいわば甲子園球児 だから「オワコン」なんて言わないで


僕のタイムラインではこんな記事が話題になっています。

YouTubeではゲーム実況に限らず、あらゆる動画投稿の収益化がしやすくなっている。
具体的に言うとYouTubeパートナーシップに参加して、動画の収益化を有効にするだけで良い。

それ以降は投稿した動画の広告がクリックされることで収益が手に入ることになる。
基本的にはブログなどのAdsenseと仕組みは同じだ。

しかしニコニコ動画の場合はクリエイター奨励プログラムとして運営から逐一許可を受けなければならず、しかもその審査基準が曖昧で、収益化できるものが収益化できなかったり、逆にできないはずのものが収益化できたりしてなかなか計算がしづらいとのこと。
一再生あたりの単価はこちらのほうが高いのだが、収益化できるゲームが限定的で、コンスタンスにクリエイター奨励プログラムを受けるのが難しくなっている。

これらの事情からYouTubeに投稿したほうが収益性が良くなっているはずだ。

つまり収益化しにくいから「ニコニコ動画のゲーム実況はオワコン」だと。

至極真っ当な指摘だけど、僕もニコニコ動画でゲーム実況してた身としては物悲しくもあります。

ニコニコ動画でゲーム実況が生まれた時と今とでは、うp主の事情やモチベーションがちょっと違ったなーと思うんです。

未知の文化が目の前で作られるワクワク感に熱狂

僕も2008年くらいからゲーム実況を300本以上アップしてた程度には実況に狂っていて、黎明期を当事者として目の当たりにしました。

今では当たり前になっているような縛りプレイなどの企画モノや、”幕末志士”とか”してくべ”みたいに高度に編集されたモノなど、次から次へと新しいアイデアが乱立していてワクワクが止まらなかったのをよく覚えてます。

コンテンツの面白さ=広告主の付きにくさ

いろんな実況・生主に会ってきたけど、あの頃の本当にピュアな人が多い。

放送の治安が良いか悪いか、これは広告主はめちゃりんこ気にします。

むしろ広告主とか代理店はまだまだ「実況主」というカテゴリに対して懐疑的で、どれだけ熱狂的なファンがついているかをちゃんと理解できていないのが現状。

有料放送が最も健全なマネタイズ方法

上記のように、広告主がつきにくい以上は有料放送でマネタイズするのが自然だし健全。

とはいえ、前述のようにゲーム実況黎明期のうp主は商売っ気がない人が多い。

だから放送の設計や、嫌儲対策にちゃんと向き合って打開できる人ってほとんどいなそうだなーというのが正直なところ。

ニコのゲーム実況主は甲子園球児

「甲子園球児はギャラももらわずに野球がんばっててえらいねえ」なんて冗談をしばしば言います。

タダで必死にコンテンツを提供という意味では実況主も甲子園球児と同じ。

かつてとは環境も変わり、FRESHやYoutubeやOPENRECがうp主に対して収益を還元するシステムを提供しています。

インフラが整ったら次は「稼ぐ文化」を啓蒙することが重要になっていきます。

ゲーム実況が一過性のブームで終わることなく、文化がもっと成熟するために何かできることがないかなあ。

おれが昔うpしたサーバ負荷の動画、急に視聴数100倍になんねーかなー(雑なオチ