みなさんが今日食べた鶏肉がどうやってできているか知っていますか?こんなに身近な食べ物なのに、どのように「食べ物」になっていくのか意外と知られていないですよね。僕も突然ではありますが、自分のクリスマスチキンを調達するために屠殺を経験しました。

食あたりでここ二日くらいグロッキーだったんですが、クリスマスには本調子に戻りました。

ところで僕は高知県は嶺北地区という山間地域にある本山町にきています。ブロガーのイケダハヤトさんが移住したところとして、知る人ぞ知る地域です。



クリスマスの寝起きに屠殺

僕が泊めてもらっている集落の皆さんは交流が盛んで、僕のようなよそ者でもどんどんイベントに巻き込んでくれます。

クリスマスの朝も、起きて間もない時にドアを叩く音がして「チキンでパーティーするよ!」と誘われるがままにパーティーにジョインさせてもらいました。

朝からチキンが食べれるなんてラッキー!と思ったのもつかの間、主役のチキンが登場。

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コッ…コッ…

農家のYさん「殺生は大丈夫?」
僕「あ、まあ」

というわけで、起き抜けに屠殺ワークショップが開催されることになりました。

一瞬ビビりましたが、屠殺は「いつかやろう」と思ったまま時が過ぎていたので、むしろこのくらい突然な方がいいかな、と。

初めての屠殺が軍鶏って…

この日シメるのは軍鶏でした。確かに見た目が立派でめちゃ重いとは思いましたが、気性が荒いことで有名な軍鶏が初体験の相手になるとは。(しかも4匹)

それほどのグロ画像はないので、以下の通り手順を書いていきます。

捕まえて脚を縛る

軍鶏は気性が荒く、闘鶏としても知られているくらいなので、シメる前に脚を縛りました。

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軍鶏ちゃん生前最後の姿。

頸動脈を一撃

片手で羽と首をおさえつけて身動きを取れないようにしてから、首のあたりの羽をナイフで剃って地肌を見えやすくします。

頸動脈に狙いをつけて小さな出刃庖丁でブチン!と切ります。

そのまましばらく逆さまにして血抜きをするのですが、この時に猛烈に暴れる鶏もいれば、断末魔をあげる鶏もいます。

今回シメた4匹もそれなりに暴れたし断末魔もあげていたようなのですが、手練れの皆様が言うにはおとなしい方だった様子。

大人しくなったところで、もう片方の頸動脈も切り、血抜きを加速させます。

血抜きをする理由は
  • 臭みを取る
  • 味が良くなる
  • 肉が赤くならない
だそうです。

お湯につけて脱羽

軍鶏ちゃんが絶命したことを確認してから、軍鶏を大きな鍋で温めたお湯につけます。
お湯につけることで羽をむしりやすくするためです。

グラグラ煮えているお湯だとゆだってしまうので

沸騰>>>【ココ】>>>>>>熱湯コマーシャル>お風呂

くらいの暑さです。

すると、不思議なくらいにスルスルと、細い羽ならば撫でるだけで羽がむしれていきます。
さすがに頑丈な軍鶏だけあって、翼の部分の羽を引き抜くぬはそこそこ力が必要でしたが、それでも魔法のように羽がむしれていきました。

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もうだいぶお店で見る形状に近づいてきてる。

捌く

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◆モミジ(足先)
関節の位置を特定してから、出刃でサッと切れ目を入れ、そのままパキっとすればOK

◆モモ
モモ付近の皮を出刃で裂いて、股関節が見えたら手でバキっと脱臼させます。そのまま筋を切りつつモモを切り落とす。

◆手羽&ムネ
モモと同じ要領で肩の関節あたりに目星をつけて出刃で肩の関節まで切る。あとは手羽の部分をビーーーーーっと引っ張ると、手羽と一緒にムネ肉もくっついて綺麗にちぎれます。
あとは手羽とムネをほうちょうで切り分ける。

◆ささみ
手羽とムネを切り離すと、ちょうどささみが見えてきます。ささみを骨に沿って出刃で切り離していく。これは割とかんたんだった。

◆ガラ(腹側)
肩甲骨の終わりの部分(お尻側)を指で確認して、そこから頭側まで刃を入れます。そ子からバッコーン!と肩甲骨と肋骨が一緒に取れるんですが、軍鶏ちゃんが頑丈すぎて難易度が高かったため、農家のYさんに手伝ってもらいました。

◆ガラ(背側)
軍鶏ちゃんを仰向けにして、内臓をグイっと奥まで握り、ゆっくりと手でしごきながら内臓を剥がしていきます。内臓が取れたら最後に、残った首を出刃でガン!と切り落とし、余ったのが背側のガラ。

大事にいただきます

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このモモの大きさで軍鶏ちゃんのデカさと力強さがわかりますよね。

捌いた軍鶏ちゃんは半身いただいて自分で調理することに。

ところでこの軍鶏ちゃんは大人だそうで、僕らが普段居酒屋で食べる若鶏のように柔らかいシロモノではないようです。

そのかわり、大人の鶏からは良いダシがでるみたいなので、ガラからコツコツとダシをとってみました。

スープを使ってカオマンガイを作ってみました。写真で見るよりも黄金色に輝いて見えました。

軍鶏ちゃんの味がとても濃く、しかしながら新鮮でクセのない味でした。アクもほとんど出なかった。

高知で迎えたクリスマスは、ひょんな拍子から命の大切さを知れた貴重な体験となりました。


東京のクリスマスを満喫したって、電通にお金が入るだけだぜ(雑なオチ